
数ある陶器の中で最も日本的な焼き物と称されている「志野」、
その志野を訪ね歩いて、ようやく出会ったのがこの絵志野火入れです。
大きさは口径8㎝、高さ9㎝、形はどっしりとして豪快、描かれている
文様も大らかで素朴そのもの。 16世紀後半の桃山時代に火入として
美濃で焼かれ、その後、向付や筒茶碗に転用されながら伝世したもの
ですが、志野特有のたっぷりの長石釉が柔らかく落ち着いた光沢を放ち、
柚子のようなほつほつの肌には愛らしさを感じます。また、底の縁には
所々に薄紅色の火色も仄かに見え隠れしています。念願が叶いようやく
私の大切なコレクションに加わった「志野」です。
0 件のコメント:
コメントを投稿