
中野の木琴堂でめぐり合ったのが、この唐津のやきもの。
一井戸、二楽、三唐津と昔から茶人たちに愛されてきた唐津。
この唐津は、17世紀初に向付として焼かれ、その後、「宝永7年、
ちゃわんとし」と箱書きに記されています。大きさは口径9㎝、
高さ8㎝、鉄分の多い土に、長石釉が掛り白味を帯び、所々に
石はぜを見せ、また、高台内側の兜巾にはちりめんも見えます。
胴に施された線刻が、重厚で静けさのあるこの器の美しさを
一層際立たせています。 400年の時空を経て、丹波布の仕覆に
包まれ、私に届いた大切な一品です。
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