2023年4月7日金曜日
青織部向付
伊豆修善寺にある「骨董旅館ゲストハウスさくや」に一泊した際に、
同敷地内にある骨董を展示する蔵で出会い一目惚れした青織部向付。
主の生村氏が「祖父が収集しお気に入りだから」と渋っていたのを、
何とか説き伏せ平成28年(66歳)に漸く入手した思い出深い品です。
織部焼は、1596~1644年(桃山~江戸初期)に茶人古田織部の好みと
指導により美濃で焼造され、その中で「青織部」とは緑釉(織部釉と
いう)を器体の一部分にずぶっと掛け、その時々で異なる形の余白に
鉄絵により図柄を描くものであり、よほどの力量がないと間が抜けて
しまう。
この「青織部向付」の魅力は、武骨で荒々しい器体と、
表(オモテ)面に広がる「火色」と釉の緑との豪快なコントラスト、
そして図柄の素朴で衒いのない線と星梅鉢紋等々、見て触る度に
その魅力に引き付けられてしまいます。
2023年4月6日木曜日
奥高麗・・・古唐津茶碗
これは李朝の陶工が唐津で焼いた「奥高麗」。
口径12.0cm高7.6 cmと少し小振りです。
釉面は内側・外側とも枇杷色に発色し、その色も一様でなく
複雑な窯変美を見せています。
青白く流れる釉薬もまた魅力の一つ。
高台は竹の節状で、高台脇には梅花皮(カイラギ)が景色を添えて
います。
胴が二段に立ち上がり、深く刻まれたロクロ目が手に馴染み、
僅かに閉じた口縁も優しく安らいだ心持ちにさせてくれます。
2023年4月1日土曜日
李朝染付瓢形(ひさごがた)徳利
「雪白磁」とも云われる、柔らかい初雪の面のようにふっくらと
光線を吸い取るような肌合いの白磁に、躊躇いのない筆遣いで文字
(不、空、中)と草文とが描かれた広州官窯金沙里窯(1701~50年)で
焼かれた李朝中期の徳利。
しっとりとした肌合いに作為のない染付そして大らかに温かみのある
器形とが調和して、慈愛に満ちた優しい世界を醸し出しています。
2012年12月26日水曜日
古志野盃 ・・・桃山無地志野盃
2年越しの想いが叶い、本年ようやく手にした古志野盃。
志野特有の「柔らかな器体に長石釉の白が落ち着いた光沢を放つ」のではなく、
穴窯の火力の勢いが強すぎたせいか、器体は大きく歪み、
長石釉はガラス状に溶け土色を映しうっすらと赤みを帯びています。
その上、志野独特の
「火色」が胴裾底部や釉際や口縁の至る所に濃く鮮やかにあらわれて
おり、「志野盃」という言葉が思い描くイメージとは違い、
むしろ剛気で丈夫的な雰囲気を醸し出しています。
自然が創り出す無作為の美が随所に見られる盃です。
(口径9.2×6.8cm、高さ3.5cm)
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