中国宋の影響を受けながら独自の象嵌(ぞうがん)青磁を
生み出したのが、朝鮮の高麗朝(918~1392年)に作製された青磁。
本家本元から「陶器の色青きもの麗人これ翡色という。
色沢もっとも佳なり」と褒められるほど優れたものが
作られました。
本品は、下地に彫刻をし(陽刻)、そこに白土を象嵌して菊花の
模様を浮かび上がらせています。
2000年5月50歳の時に買い求めたものですが、
釉の色は全体的に鈍い灰青色ながら、見込みの釉だまりには
冴えた青い釉色も見られ深く味わいのある平鉢です。
中国宋の影響を受けながら独自の象嵌(ぞうがん)青磁を
「雪白磁」とも云われる、柔らかい初雪の面のようにふっくらと
光線を吸い取るような肌合いの白磁に、躊躇いのない筆遣いで文字
(不、空、中)と草文とが描かれた広州官窯金沙里窯(1701~50年)で
焼かれた李朝中期の徳利。
しっとりとした肌合いに作為のない染付そして大らかに温かみのある
器形とが調和して、慈愛に満ちた優しい世界を醸し出しています。