古伊万里に魅せられ、磁器を中心に二十数年骨董収集しています。
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2011年5月7日土曜日

初期伊万里・・・染付鉄線花文小壺
















2007年7月京橋の「木鶏」で見つけたのが、この初期伊万里染付鉄線花文小壺。
ブログ開設時に一度掲載したものですが、更にコメント加えます。

大きさは口径8.3㎝(胴径11.5㎝)、高さ11.0㎝と 小振りですが、
その大らかな器体にはどっしりとした存在感があります。
また、磁肌が灰白色で、手取りが重く、生がけの釉調がとろりとしたところ等、
初期伊万里の特徴と魅力を存分に見せてくれています。
ただ、この器の魅力はそれだけでなく、その器体に施された粗略とも
いえる染付文様の面白さにこそあるのだと思っています。
文様とさえ云いかねるほどの「てっせん」を細く穏やかな線で描いた表絵と、
これとは対照的に、太く荒々しい2本の曲線で画いた意味不明の裏絵。
これを手がけた絵付け職人は、どのような意図で、こんなにも奇抜で
稚拙とも思えるような文様を描いたのか、想像が広がる一品です。

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